鳥取、兵庫、京都を股にかけ日本海沿岸に延びる総延長230㎞の山陰海岸ジオパークトレイル。一番人気のセクションといえる日本最大級の海岸砂丘、鳥取砂丘を横断してアクティビティーを満喫するスペシャル1DAYを紹介しよう。歩く=『線』にとどまらず、滞在することで=『空間』として山陰海岸ジオパークを五感で捉えることができるだろう。
鳥取駅からバスでアクセスし、鳥取砂丘の西端から歩きはじめる。風が作った砂の模様、風紋は陰影がつく朝夕がもっとも美しい。足跡のないきめ細かな砂の上を素足で歩く心地よさといったら。鳥取砂丘は、非常に起伏に富んでいることで知られる。「馬の背」と呼ばれる第二砂丘列の最高標高は約47m。視界を遮るものが一切ないから、海を見下ろしながら歩くと途轍もない開放感を味わえる。
鳥取砂丘ビジターセンターで足を洗って、館内の展示を通して鳥取砂丘の成り立ちを学ぶ。漂着ごみの展示が時代背景を物語っていて興味深かった。
おなかがぺこぺこなので去年できた新名所「タカハマカフェ」へ。砂丘が見える展望台で鳥取和牛のハンバーガーを頬張り、鳥取を体の中へ吸収する。
太陽が西へ傾くと、いよいよサンセットヨガのはじまりだ。潮風が描いた風紋の上に座り、頭を空へ持ち上げるように背筋を伸ばす。すると潮風が喉から肺へ。酸素となって体中へ送られて頭がクリアになっていく。目を開ければ砂と風と光が織りなす大パノラマ。歩くだけでは得ることができなかった、地球と体がつながる一体感を得られる特別な一日となった。