一刀彫羽衣・正倉院・奈良工芸
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日本の伝統工芸の原点「なら工藝館」を『サライ』『和樂』がご案内

2023/10/30
日本の伝統工芸の原点は奈良にあった

 大陸との交流が盛んになる奈良時代(710~784)に、シルクロードを経てペルシア、インド、中国などから書物や装身具、仏具などの文物が平城京に持ち込まれた。それらはモノ作りの技術も伝えた。奈良の職人たちは伝来の技術に独自の工夫を加え、洗練された工芸へ発展させる。それはやがて日本各地へと伝播した。

 「日本の工芸のルーツは奈良にあるというのは、決して大げさな表現ではありません。日本の主要な伝統工芸の流れを辿たどると、ほとんど奈良に行き着くのです。正倉院に遺された宝物は、工芸文化の源泉といえます」と語るのは、なら工藝館館長の坂本曲齋(きょくさい)さんだ。

 「正倉院には奈良時代に作られた筆や墨が収蔵されていますが、それが日本の筆記具の始まりとされています。天平文化が華開き、漢字の読み書きが浸透する中で発展した工芸ですが、実用性を備えた生活用具でもありました」

奈良一刀彫 最小限の鑿(のみ)数で彫る、神への捧げ物
奈良に伝わる種々の「面」文化
奈良漆器・奈良団扇
奈良晒・奈良筆
奈良墨・赤膚焼
●『サライ』2023年11月号

坂本曲齋さん
■解説/坂本曲齋さん(指物師、なら工藝館館長・75歳)
 指物師の家に生まれ、現在3代目。武蔵野美術大学彫刻科卒業後、30歳で奈良に戻り指物師の道に入る。正倉院の収蔵物の修理を行なうほか、奈良の有名寺社の調度品の製作や仏像の復元なども手がける。

■なら工藝館
電話:0742-27-0033
住所:奈良市阿字万字町1-1
開館時間:10時~18時(入館17時30分まで)
休館:月曜(祝日の場合は開館、翌日休館)、12月26日~1月5日、臨時休館あり
交通:近鉄奈良駅より徒歩約10分

サライ 立冬特大号


古き都で育まれた、麗しき実用品
「奈良工芸」の魅力を心ゆくまで

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奈良墨・奈良団扇
●『和樂』2023年8・9月号
和樂8・9月号 いざ、国宝の旅