「試し彫りしている間に、どんどん面白くなってしまって…」。そう語るのは、製作を手がけた山形仏壇彫刻師の芦野和恵(あしのかずえ)さん。「山形仏壇」は江戸時代中期に発展した日本の伝統工芸。山形は東北でも有数の仏壇生産地で、外まわりの製作から漆の塗装、箔押し・仕組みなど7つの工程を完全分業して製造。繊細、かつ荘厳な美しさが魅力です。しかしほかの伝統技術同様、山形仏壇も後継者不足が課題。そこでもっとこの文化を広めたいと、芦野さんが考えたのが彫刻技術を生かした“kibori”ブローチでした。仏壇に使われているシナノキで鳥や花、兎といったモチーフをかわいらしくアレンジ。その愛らしい佇まいが、SNSでたちまち話題に。『和樂』とコラボ。温かみのある木彫りに合う浮世絵を厳選し、つくり上げた。立体化されることで身につける側も浮世絵の魅力が再認識できる、ほかにはない、新感覚のアクセサリーの誕生です!