
茨城県下妻市は、短編映画製作プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS(ミラーライアー・フィルムズ) Season10」の舞台に同市が決定したと発表した。あわせて、俳優の柴咲コウ氏が自身2度目となる映画監督として参加することも明らかにされた。

下妻市にとって映画は、2004年公開のヒット作『下妻物語』で全国にその名を知らしめた特別な縁がある。あれから22年。同市は単なるロケ地の提供に留まらず、映画製作を教育や産業、暮らしへと循環させる新たな地域活性化モデル「下妻アカデミー」を発足させ、次世代の人材育成に乗り出す。

「MIRRORLIAR FILMS」は、伊藤主税氏、阿部進之介氏、山田孝之氏らがプロデュースする、メジャーとインディーズの垣根を越えた短編映画製作プロジェクトだ。
Season10でメガホンを取る柴咲コウ氏は、2022年のSeason2で『巫.KANNAGI』を監督して以来、2度目の監督参戦となる。柴咲氏は「自分自身が常に大切にしている感覚である『因果や縁』を面白く表現してみたい」と意欲を語っており、下妻の風景を舞台にどのような世界観が描かれるのか注目が集まる
今回発表された「下妻アカデミー」は、映画製作を一過性のイベントで終わらせないための循環型モデルだ。
プロジェクトでは、プロが製作する作品だけでなく、地元の県立高校と連携したワークショップも実施。高校生自らが映画制作を体験することで、正解のない問いに向き合う「人間力」を育む。さらに、プロジェクトに関わった若者が次世代のメンター(助言者)となる仕組みを構築し、学びの経験を地域に蓄積させていく。
また、映画を通じて培われた「物語を伝える力」を農業や商工業の振興、移住定住の促進にも応用し、シビックプライド(市民の誇り)の醸成を目指す。

今後の計画では、下妻市を舞台にした以下の作品群が順次製作される予定だ。
映画のコンセプトは「〜今、帰る場所。〜」。下妻にゆかりのある人々が「いつか帰りたくなる」と感じるような記憶を呼び起こす作品づくりを目指す。
2026年より製作を開始し、2027年には「MIRRORLIAR FILMS Season10」として公開される予定だ。かつて『下妻物語』が地域に文化の風を吹かせたように、新たな「映画の力」が下妻市の未来を動かすエンジンとなるか、今後の展開に期待がかかる。